Macromedia 集中ゼミ

主催:Macromedia 社
場所:パシフィコ横浜 会議室
日時:2005年6月14日 9:30~17:30 セミナー 18:00~20:00懇親会
■全体の概要
セッションは75分間の同時に3つ開かれ、それが計5回行われるスタイルを取っていた。関口講師と分担し重要な物をピックアップし受講した。全体の傾向としては、FLASHの動画技術のFlash Video・携帯技術のFlash LiteとCSSを使った従来のHTMLコーディングをDreamweaverを利用して行うかの2点だった。
特に、Flash Videoに関しては、WEBにおける商品やブランドのキャンペーンにおけるこれからの主力技術として、電通・博報堂などが力を入れ始めていた。その様子は、コンテンツ開発の為のツールやマーケティングへの応用方法などに関してのセッションを開いていたことから伺えた。


■各セッションの内容
セッション名:「Flash Liteとサーバサイド連携によるマルチユーザーコンテンツの構築手法と最新事例紹介」
講師:デビッド・コーリアン氏
参加人数:200人ほど
携帯電話で動作するFlash Liteのコンテンツについてのセッション。現在、NTTDocomoのFOMA 901i以降の機種、au のwin端末、vodafone の3G端末でFlash Liteが利用できる。
パソコンで見ることの出来るFlashと異なり、Flash Lite単体では静的な(Static)ページしか作成できない。しかし、デビット氏の開発したツールを利用するとFlash Liteコンテンツをサーバ側で構築でき、ユーザーの操作に対して反応を返し動的に(Dynamic)コンテンツを提供できる。ユーザーにインタラクティブな(双方向性のある)インターフェイスを提供することが出来る。
ちょうど、ホームページを制作するときに、最初はHTMLファイルを作成してそれをサーバにアップロードし情報が更新されるたびに、HTMLを編集し直してアップロードしていた物を、ブログのように入力インターフェイスを編集者側に儲け交信した内容をデータベースに反映させることで、閲覧者に最新の情報を閲覧させるシステムに変わってきた過程と似ている。
また、NTTDocomoは特にFlash Liteに力を入れていて、今年の後半には携帯用のiアプリに取って代わる主力のプログラミング環境にしようとしている。WEBデザイン科としても来年度のカリキュラムで対応していくべきではないかと考えている。
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セッション名:「アイデアから実装まで:仕事の実際」
講師:中村勇吾氏
参加人数:600人ほど
FLASHデザイナーの第一人者によるコンセプトメイキングの手法についての講義と最近の制作物の紹介。
ロジック(仕組み)のコンテキスト(前後関係)をずらすことにより、新しいアイデアを得ることが多いとのこと。例えば、Amazonの書籍検索エンジンを利用して、検索ワードの形に検索された書籍の画像を並べて表示することにより新しいインターフェイスの方向を研究している。(http://amaztype.tha.jp/)これは、検索結果が単なる一覧になっているというコンテキストをtypographyを利用して文字の形状に並べると言う別のコンテキストで並べ替えているとのことだった。
FOTOLOGUE.JPでは、ハイエンドアマチュアカメラマンたちに写真素材のブログを提供するサービスを構築している。Microsoft社の.netフレームワークを利用してメインのWEBサービスの構築を行い、それを表現するインターフェイスとしてFlashを利用していた。
WEBサービスがしっかりとしているので、FLASHのインターフェイスをカスタマイズしてスキン(背景やメニューの色合いのコントロール)を簡単に帰ることなどが出来る仕組みとなっていた。
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セッション名:「応募プロセスの革命!!Flash Videoを使ったキャンペーンサイト構築」
講師:螺澤(かいさわ)裕次郎氏(株式会社博報堂)、タナカミノル氏
参加人数:300人ほど
Flash Videoを利用した、so-netのキャンペーンサイト制作時のプラニングと制作過程を紹介。広告代理店からみたWEBは、非マスツールという扱いからマス認知補間メディアやブランド体験メディアとして捉えられてきている。
WEBコミュニケーションを2つの軸で捉え4つのカテゴリに分けて説明。接触頻度の高い低いと言う軸と、リテラシの幅の広い狭いと言う軸の2軸を利用し、①接触頻度:高い、リテラシ:広い サーチエンジン・ポータルサイトなど、②接触頻度:高い、リテラシ:狭い コミュニティ・ブログ・SNSなど、③接触頻度:引い、リテラシ:広い 企業サイトECサイトなど、④接触頻度:低い、リテラシ:狭い キャンペーンサイト、の4つのカテゴリに分けられるのではと説明。このセッションでは④について説明があった。
キャンペーンサイトでは、色々な発想の「転換」を行いユーザーからの関心を集める工夫をしているとのこと。
情報を伝える為のアプローチの転換。受動的→能動的。
ユーザーが情報を追って行くのではなく、ムービーを利用してコンテンツ側からのアプローチを行う。
住友不動産WORLD CITY TOWERS(http://www.tower-2000.com/cruising/)
来訪モチベーションの転換。商品情報を知りたい→ゲームで遊びたい。
商品自体は店頭で吟味するがその商品の名前やイメージを覚えてもらう。
日清ラ王(http://rao.jp/ranoana/opening.html)
話法の転換①。カタログ(匿名)の語り口→クリエーター自身の説明。
制作者自身の言葉により説明することでリアル感を演出。
KIRIN極生(http://www.kirin.co.jp/brands/GOKUNAMA/flash/index.html)
話法の転換②。直接ブランドや商品を語る。→クリエーターの作品通して語る。
ブログを利用して、クリエーターの生の声を伝える
Nissan cube (http://blog.nissan.co.jp/CUBE/)
広がりを持つ転換。WEBだけのコンテンツを作る→WEB意外に利用できる広義のコンテンツを作る
製品にまつわる短編小説をWEB上で公開する。また、その小説を出版物として販売することでブランドの広がりを持つ。
Nissan ティアナ(http://www2.nissan.co.jp/TEANA/top.html)
so-netキャンペーンサイトの制作では、ヒロシ・ボビーに語ってもらう事で人を集め、色々な人に口込みなどにより知ってもらうことを狙った。
①聞く耳を持ってもらう→ヒロシのネタ・ボビーのトークの中に商品に関する情報を盛り込む。
②ユーザーを休ませない。→1直線の流れ。
③滞留時間→5分以内で全部体験できる
④口コミ会話の流れ→so-netの懸賞ではなくヒロシ・ボビーの懸賞。
⑤エンターテイメントとして機能→ブランド体験をしてもらう。
Flashを利用したキャンペーンサイトのプラニングについて興味深い話が聞けた。

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